記憶力を上げる方法

池谷裕二先生の「記憶力を強くする(講談社 ブルーバックス)を読み、

記憶というものの仕組みを再発見する事ができた。

 

めちゃくちゃ簡単に結論を言うと、「夢中な時がMAXに記憶力が高い時」という事。

例えば学生時代、ぼーっとしながら興味のない先生の話を教室で聞いていても何も覚えていない経験をしたことがないだろうか。反対に、片思いをしている彼/彼女が皆の前で自己紹介をしていたら、趣味やマイブームまで全部覚えるどころか、彼/彼女がBTSが好きと言おうものなら、次の日から自分もBTSの曲を全曲てダウンロードして聴き始めたりして。

つまり人は自分の興味のある事は覚えて、それ以外は忘れてしまう生き物なのだ。

 

もう少し細かい話をすると、脳のシナプスが、受信した情報が重要かそうでないかを振り分けしている。

重要かそうでないかを判断する重要な要素がm脳の本能を司る扁桃体

ここが活性化した状態であれば、その情報は「生きるために重要なもの」だと判断し、記憶していくのである。

先の例で言うと、好きな人の話は「覚えないと自分は彼/彼女と親しくなれないかも」と本能的に重要だと判断して、反対に先生の話は、「覚えなくてもまあいいや」くらいの認識で、重要でないと感じてしまうのである。

 

つまり、脳にとって最強の状態は、あらゆる事に興味を持ち、

「これを知りたい!」と扁桃体を活性化させて物事を捉えること。

そしてその情報を更に自分の中で昇華させ喜びを感じること。

 

人は歳をとってくると記憶力が弱くなるのではなく、感動することが減ってしまう。

そうすると、「あれなんだっけ?」という事が多くなってくる。

 

だから、人はアウトプットを増やし、人と話し、自分の興味関心をぶつけていかなくては、

いずれ何にも心が動かされず、何も思い出せず、最後は認知症のような病気を患ってしまう。

人は常にアウトプットしないと、「人として」死んでしまうのである。